« タンポポ地獄 | トップページ | 箱入り猫 »

2015年5月31日 (日)

Nasty People
どこにでもいる「イヤな奴」とのつきあいかた

Dsc04375s 一昨年(2013)の秋に"People of the Lie"(邦題「平気でうそをつく人たち」)を読んで以来、"Dinosaur Brains"(邦題「ディノザウルス考現学」)や「7つの習慣」など、80年代~90年代にかけての実用心理学や心理学を応用した自己啓発本?を読む事が多くなっています。

 元々はの職場での人間関係のトラブルの解決方法を探して読み始めたのですが、読んでいるうちに、私の生活や発達障害への対応にも役立つ考えが沢山あって、興味が湧いて、似たような系列の読書が続いています。

 "Nasty People-How to Stop Being Hurt by Them without Stooping to Their Level"(邦題「どこにでもいる『イヤな奴』とのつきあいかた」)も、1990年代に出版された本で、この記事の画像の本は改訂版で2003年に出版されています。
 日本語版は集英社から2004年に単行本が出版されています。

 著者のジェイ・カーターは、大学やアダルトスクールで心理学やコミュニケーションについての講義をしていて、アダルトスクールで教えた生徒が、彼の"Invalidation"の仕組みについての講義を聴いて人生が変わるほどの影響を受けて、同じ事で悩んでいる人のためになればと、ジェイ・カーターの"Invalidation"についての論文を配っていたのですが、それを読んだ人たちが、もっと多くの人に広めるためにジェイ・カーターに本を執筆するように頼んで出版される運びになったそうです。

 この本の中心になっている"Invalidation"と言う言葉の定義は他人を貶めることによって自分を優位にする(見せる)または優越感を得る行為のことで、相手の自尊心を破壊して操る事が目的です。
 "Invalidation"を行う人を"Invalidator"(日本語訳では「イヤな奴」)と、(この本では)呼んでいていて、誰もが一時的に"Invalidator"に豹変する可能性はあって、殆どが無意識でやっている。
 人口の1%が意図的に"Invalidation"を行う人で、これらの人は要注意らしい。
(1%についての記述は"People of the Lie"の内容と重なる部分があって、理解しやすかったです。)

 英語版のページ数はたったの100ページ。
ページ数が少ないことについて、著者は
「この本には"Invalidation"について基本的で重要な原則と、短い事例しか書いていない」
「料理の本と違って、一つ一つの手順を手取り足取り書いたHow toものではない」
「野球に関する本を何冊も読破しても、プロの野球選手になれないように、この本も読んで原則を理解して、読者個人個人のスタイルや状況に合うやり方を見つけていくしかない」
と、書いています。
 

おまけ:

 この本に出てくる単語は解説の必要な心理学用語は殆どなく、一般書として読みやすく理解しやすいです。
 唯一の例外は"Invalidation"や"Invalidator"で、直訳の意味は「無効にすること、失効」「無効にする人」で、この本では一般的な意味ではなく、他人を貶めることによって自分を優位にする(見せる)または優越感を得る行為と定義しています。
 恐らく、著者のジェイ・カーターが"Invalidation"の行為を一言で言い表すために使った言葉で、心理学の一般用語としては使われていないのではないかと思います。
(当然辞書にも載っていなかったです。)

|

« タンポポ地獄 | トップページ | 箱入り猫 »

コメント

>omorimachiさん
 訪問&コメントありがとうございます。
 最近マイナーなトラブルが続いて、ブログに時間が取れず、お返事が遅くなってごめんなさい。

 omoromachiさん、鋭いです。
本によると、invalidationのターゲットになるのは、自分の劣等感を刺激するタイプだそうです。
 その他の人には、invalidationしないので、ターゲット以外の人からはinvalidatorは「いい人」と思われていたりするそうです。

投稿: yuuki | 2015年6月 9日 (火) 12時31分

yuukiさん、こんばんは。

なぜ人は「優越感」に浸りたいのでしょうか?・・難しい問題ですね。
優越感と劣等感・・鏡のような存在だと思うのです。優越感が強ければそれに潜む劣等感も深くなると思うのです。
そのどちらかのバランスが崩れると負のスパイラルのように悪い方向へと進んでしまう危険があるように考えてしまいますが、どうなんでしょうか?

他人ではなくて自分の存在の確立ができていれば他人が浴びせる嫌な事も乗り越えられると思うのですが、実際は難しいですね

投稿: omoromachi | 2015年6月 2日 (火) 23時12分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« タンポポ地獄 | トップページ | 箱入り猫 »