アメリカ大統領選2024 結果
11月5日は選挙の日で、大統領選も行われたので割り込みの記事を書くことにしました。
(↑11月6日午前5時54分の開票結果
Microsoft Bingより引用)
今回の大統領選は民主党からはカマラ・ハリス副大統領、共和党からはドナルド・トランプ前大統領が出馬しました。
(その他の候補者も数人立候補してはいたのですが、事実上ハリス副大統領とトランプ前大統領の一騎打ちでした。)
ハリス候補はミドルクラス以下への税の軽減や補助を公約にして中間層以下に支持を訴え、トランプ候補は強い経済政策を強調して支持を訴えました。
前回の選挙(2022年の中間選挙)の時に議論された妊娠中絶の禁止が議論の一つになっていて、伝統的に共和党は中絶禁止を支持、民主党は中絶を認めるスタンスが一般的でした。
ところが、10月に入ってトランプ候補が「連邦の中絶禁止法案にサインしない。サインする理由もない。」と、表明したため、民主党のトランプ候補に対する強力なネガティブキャンペーンの1つが効力を失ってしまいました。
今回の選挙では、フロリダ、ジョージア、ノースカロライナ、ペンシルバニア、ミシガン、ウィスコンシン、アリゾナ、ネバダの8つの州がスウィング・ステート(激戦州)と言われていて、これらの州で勝てるかどうかが当否の決め手と言われていました。
開票が始まってみると、圧倒的な支持政党が決まっている(開票と同時に当選者が決まる)州以外では、スイング・ステートでなくても得票率の差が10%以下の接戦でした。
そのためか、得票率の差が1%未満の州もあって、開票率が90%を超えても当選が確定しない州が沢山ありました。
スウィング・ステートの得票率比較
州名(開票率) | ハリス | トランプ |
フロリダ |
43.0% | 56.1% |
ジョージア (97.6%) |
48.5% | 50.7% 当選 |
ノースカロライナ(99.0%) | 47.7% | 51.1% 当選 |
ペンシルバニア(98.1%) | 48.5% | 50.5% 当選 |
ミシガン(98.7%) | 48.3% | 49.7% 当選 |
ウィスコンシン(99.0%) | 48.8% | 49.7% 当選 |
アリゾナ(61.0%) | 47.2% | 52.0% リード |
ネバダ(84.7%) | 46.6% | 51.7% リード |
(↑黄色のマーカー部分:ウィスコンシン州の得票率の差はたったの0.9%で1%を切っている)
↑の表を見るとわかるのだけれど、激戦州のうちフロリダ州以外は得票率の差が5%未満という僅差。
東部標準時6日の午前3時頃、ペンシルバニア州でトランプ候補の当選が確定してあと4票で当選が決まるところまで来て、6日の午前5時過ぎにウィスコンシン州でトランプ候補がして得票数が過半数を7票超えて、トランプ候補の大統領当選が決まりました。
当選が決まったらブログに記事を書いて寝ようと思っていたのですが、接戦で中々決まらず睡眠不足で困りました。
(↓2016年にドナルド・トランプが大統領に初当選した時の選挙結果。Wikipediaより引用)
11月6日午後4時現在、まだアリゾナ、ネバダ、アラスカの3州とメーン州の結果が出ていないので確定ではないのですが、2016年の選挙結果の地図と今回の選挙結果の地図が酷似しているのも面白いです。
(多分、共和党の候補が勝つには、ほぼこのパターンしかないのかもしれません。)
過去4年のバイデン政権下では景気が悪く、物価は上がるのに、給料は上がらない、失業率も高いなどで、国民の不満は溜まっていました。
司法畑出身のハリス副大統領よりも、(例え色んな問題を抱えているとしても)景気の回復を強く主張したビジネスマンのトランプに票が集まったのではないかと思います。
今回の選挙の結果は、アメリカ国民が経済の回復を強く願った事が反映されているのかもしれません。
大統領選は結果が確定しましたが、上院議員の1/3と下院議員全議席はまだ確定していません。
上院は議席の過半数を共和党が上回っていますが、下院は共和党も民主党も議席の過半数を超える事が出来ていません。
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