アメリカの公立学校

2023年5月29日 (月)

スペシャル・エデュケーションの記録の廃棄のお知らせ

Dsc04079s

 5月の頭に、怪獣がミドルスクールとハイスクールの時に通っていたスクールディストリクト(日本の教育委員会のようなもの?)から手紙が来て、怪獣のスペシャル・エデュケーション(特殊教育)の記録の廃棄のお知らせが来ました。

(↑届いたお知らせ)

 手紙には、

お子さんのスペシャル・エデュケーションが停止して8年経つので、記録を5月26日以降廃棄の予定です。
記録を送って欲しい場合は5月26日以前に連絡してください。Eメールで記録の送り先の住所、お子さんの生年月日、電話番号を知らせてください。

と、言うような内容が書かれていました。

スペシャル・エデュケーションの記録がどのようなものなのかよくわからないのですが、破棄するなら送ってもらいたいと思ったので、リクエストのEメールを書くことにしました。

Eメールを送ったら、5分くらいして

リクエストのEメール受け取りました。期限の前にファイルを引き上げて、6月以降に(保護者に)返却します。

とのことでした。

私の書いたリクエストのメール(英文)と、担当者から返ってきたメール(英文)は続きを読むにペーストしてあります。

その後、怪獣の生年月日を書き忘れたので、メールして、担当者から「大丈夫です」と、返事が来ました。
こちらのメールは短いのでつづきを読むには載せていません。

とりあえず、記録が返還されるようなので一安心です。

 

続きを読む "スペシャル・エデュケーションの記録の廃棄のお知らせ"

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2016年9月 7日 (水)

アメリカの学校教育について3
アメリカは学歴社会

Img_1435s 前回の記事の最後の部分で、アメリカの大学生のバイトや就活の事を少し書いたのですが、今回はそれと関連した学歴の話をしたいと思います。

 『自由の国アメリカ』『アメリカンドリーム』というイメージからすると意外に思われるかもしれませんが、アメリカはかなりの学歴社会です

 アメリカの社会が日本よりも学歴を重視する理由は主に2つあると思いますが、1つは、学歴がその人の能力をほぼ適正に反映していることです。

 ひとつ前の記事で書いたように、アメリカのハイスクール(義務教育)も大学も入学するのは難しくない(希望者にはできるだけチャンスを与える)けれど、卒業するのは難しいです。

 プラグマティズム(実際主義)の国であるアメリカの学校は、机上の勉強だけではなく実務も教育するので、日本の高校や大学と違って、頭がいい、暗記が得意、なだけではいい成績が残せないような仕組みになっています。
また、留年や飛び級の制度もあるので、卒業の資格や学位を持っているという事は、その人が卒業基準を満たす能力を持っていて、尚且つある一定の努力をしてきた事を意味します。

Dsc07396s ハイスクールを例にあげると、日本の義務教育終了(中卒)と違って、アメリカのハイスクール卒(の学位や資格)必要な年限を過ぎれば無条件に授与されるものではないです。
ある程度の学力やスキルの基準をクリアしていないとディプロマ(学位)もサーティフィケート(資格)も取ることはできないです。

 そのため、日本では高卒は専門学校卒などと同じ資格として扱われますが、アメリカではハイスクール卒(ディプロマ取得)は学位として扱われています

Img_1073s

 アメリカは移民が土地を開墾して西へ領土を広げてきたパイオニア(開拓者)の国なので、社会共通の価値観として、ハードワーク(勤勉)や公平の精神がが高く評価されているため、高卒のディプロマ(学位)もサーティフィケート(資格)を持たずにハイスクールを辞めるドロップアウトは、(一見日本の高校中退者と同じように思えるかもしれないけれど、)アメリカはハイスクールまでは義務教育で、学費が無料、低所得者には(朝と昼の)給食費免除、不法移民の子どもですら高校に通って卒業できるし、障碍者への配慮も法律で義務付けられているし、学校に通えないならホームスクールでも単位が取得できるなど、本人の意欲があれば、学位か資格かが取れるようなチャンスが与えられる仕組みのため、ハイスクールのドロップアウト者は怠惰・素行不良と見なされて、社会保障(健康保険や失業者保険など)のない最低賃金の仕事に就かざるをえなくなるなど、就職や経済的にかなり不利になります。

 大学や短大の場合は修業年限がないので、入学したものの卒業できない場合は(私のように)長期休学していることになります。
 希望の学校や学部や専攻の単位を取るのが難しくて卒業できそうもない場合は、卒業単位を取るのが簡単な学校や学部や専攻に変更することもでき、その場合は同じレベルの学位でも、学歴の評価は下がります。

 裏返せば、ちゃんとしたカリキュラムのある学校で、(医学部など)レベルの高い学部や専攻で学位を持っていると、かなりの確率で高収入の職にありつける可能性が保障されています。

Img_1475s アメリカで学歴が重視されるもう1つ理由としてあげられるのは、学歴が選別の目安(差別の隠れ蓑)として使われていることもあることです。

 この理由の背景について詳しいことを書くと、学校教育の話題から逸脱してしまうので、いつか機会があったら記事にするつもりなので、この記事では学歴が就職の際の選別にどのように影響しているかだけを説明します。

 アメリカは移民の国で(建前は)平等や公平を謳っているためなのか、求人の時に人種や年齢や性別で制限を設けることが禁止されています。
 企業に提出するレジュメ(履歴書)も写真の添付や年齢の記入を必須条件にできないことになっています。
(写真を添付させると性別や人種がわかってしまうし、ある程度の年齢もわかる)

 雇用者は自分たちに都合のいい条件の人を探したいわけで、意識的に差別するつもりはなくても、候補者が似たような条件だったら白人、男性、裕福な家庭の出身者、年齢がより若い人という条件のどれかがが採用の決め手になる傾向はあります。
 職歴からある程度の年齢、名前から性別を推測することはできても、裕福な家庭の出身者かどうかまではわかりません。

 その点学歴からは、どの大学を卒業したのかで、申し込み者の努力や才能もさることながら、経済的な背景を推し量ることができます。

 アメリカの大学(特に私立や有名大学)は学費が高いので、出身大学や学位で卒業までのお金を工面できる(そこそこの成績で経済的に裕福か、奨学金がもらえるほど成績が良い)事が推測できます。。
 例えば、アイビーリーグ卒の学生は白人の裕福な家庭の出身者が多いとか、ハイスクールのドロップアウトはスラム街の出身者や(アジア人以外の)有色人種に多いなど、出身校や学歴にはある一定の傾向があります。

 おまけに、学歴でふるい分けるのは能力による選別という大義名分があり、差別とは見られないメリットもあります。

 以上、3回に分けて一般的なアメリカの学校教育について書きましたが、伝えたい情報が沢山ありすぎて書ききれなかった部分もあるし、住んで経験してみないとわからない事も多いので、文字でどれだけ伝わったか、誤解を生んでいないか不安です。

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2016年9月 3日 (土)

アメリカの学校教育について2

Img_1489s 前回の記事では、義務教育の事について書いたので、今回はポスト・セカンダリー教育(義務教育終了後の進学)の様子を書いて行きたいと思います。

 今回の記事もそうなのですが、あくまで私の家族が経験したことを元に書いたもので、アメリカ全国で押し並べて同じ状況ではないです。

 前回までの記事で書いたのだけれど、アメリカのハイスクール(義務教育)の終了の仕方は3通りあって、1.ハイスクールのディプロマ(ハイスクールの学位)を取って卒業する、2.ハイスクール課程修了のサティフィケート(ハイスクールの終了証明書)を取得する、3.学位も終了証明書も取得せずに途中でハイスクールを辞めてしまうドロップアウト、のいずれかになります。

078s 義務教育終了後、大学や専門学校に進学できるのは、1のハイスクールの学位(ディプロマ)を取得しているか、2の終了証明(サーティフィケート)を持っている場合です。

 ハイスクールの終了証明(サーティフィケート)を受け入れない大学や短大もあるので、サーティフィケートの場合は、進学先の選択肢がハイスクールの学位(ディプロマ)を持っている人と比べると少なくなります。

 アメリカの大学は入試のないところが殆ど
 ハイスクール時代に受けるACT(学力試験、日本のセンター試験のようなもの)のスコアとGPA(学校の成績)で入学判定されます。
 中にはアメリカのハイスクールの卒業資格(またはハイスクール卒業見込み)だけで、入学判定なしで、申し込み者全員を受け入れるオープン・エンロールメントの大学や短大もあります。
 オープン・エンロールメントの大学とは対照的に、ハーバードなどのアイビーリーグの大学や有名校で入学希望者の多い学校は、SATのスコアとGPAの他に独自の試験を課している大学もあります。

080s 日本の大学と違って、アメリカの大学は入学金を支払うことは稀
(私立の一部の大学はあるかもしれない)
 アプリケーションフィー(入学手続きの料金)は払うけれど、日本の入学金のように高額ではないです。

 入学金はいらないところが大多数のアメリカの大学だけれど、授業料は日本の大学の授業料と比べると高額
 地域の差はあるものの、公立学校でも1学期間の授業料が日本円に換算して100万円くらいというところもザラ。
 アメリカは18歳が成人年齢なので、学費は学生自身が払うケースが大半。
 学生の多くが給付型の奨学金をもらったり、いい成績を収めて授業料免除(全額免除と部分免除がある)を受けたり、教育ローンを借りたりして賄っている。
 日本のように親が学費や大学の費用を払うのは稀で、親が援助しているというと、「なんて親切な親なの!」と関心されるか、「よっぽどお金持ちの家なのか?」と思われる。
(2016年のアメリカ大統領選挙の民主党の候補者選に名乗りをあげていたサンダース議員は州立大学の学費を無料にするという政策を掲げて、多くの支持者を得ていたのも、アメリカの大学の授業料が高額だから。)

 授業料は高額だけれど、公立の大学や一部の私立大学は住民料金(正規の授業料よりかなり安い)があったり、給付型(返済不要)の奨学金や授業料免除の制度が充実しているので、やる気と才能のある子どもが経済力がないために進学を断念することはほとんどないと思います。
 アメリカの社会のいいところは、(才能いかんに関わらず)やる気のある人にはチャンスが与えられるような風潮や仕組みになっていることです。

※細かいアメリカの授業料と単位については、以前に書いたこちらの記事を参照してください。

Img_1085s 入試もなくて入りやすい、経済的な負担も軽減してくれるアメリカの大学だけれど、学位を取って卒業するのは難しい

 アメリカの大学には日本の大学のように在学の年限がない
一度入学したら、他の学校に転校するか卒業するまでは在学生です。
 結婚や家庭の事情で休学して、十年以上経って復学することも可能です。
 また、卒業単位を満たせばいつでも卒業できるので、4年間のプログラムを夏休み返上で単位を取って3年で卒業したり、逆にパートタイムで在籍して8年かけて卒業してもOK。

 にもかかわらず、卒業するのが難しいのは、勉強の量が圧倒的に多いから。
 教科書や参考文献などの読書課題も膨大な量だし、小テストや定期テストもあるし、論文の提出もあるので、勉強の時間をしっかり取らないと授業についていけない。
 日本の(高校や中学の)定期考査の期間が(夏休みなどの長期休暇を除いて)入学から卒業までずーっと続く感覚だと言えばわかりやすいかもしれない。
 日本の多くの大学生のように、バイトとサークル活動に明け暮れていたら単位をとるのはまず無理だと思う。

 アメリカの学生も、バイトもするしクラブ活動(主にスポーツや芸術)もサークル活動もボランティアもするけれど、多くの学生が将来の自分の職業に関連していたり、就職に有利なバイトや課外活動をすることが多い。
 アメリカの企業は日本のように新人教育に力を入れないので、大学を卒業したら即戦力として働くことを求められる。
 なので学生も夏休みなどの長期休業中に就職したい業種や関連の業種でインターンのような形でバイトをして、学生のうちからレジュメ(履歴書)に書けるような経験を積んで行く。

 長くなってきたので、続きは次回に…

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2016年8月31日 (水)

アメリカの学校教育について1

Dsc07839s 8月の最終日の記事は、この夏を振り返る記事をUPする予定だったのだけれど、急遽割り込みの記事を書く事にしました。
 4年前に書いた『義務教育での留年』という記事に昨日いただいたコメントを読んでいて、アメリカの学校教育制度についてかなり誤解があると感じました。

 そういえば、今までうちの子どもたちが通っていた学校や教育については記事にしてきたけれど、アメリカの一般的な学校教育については記事にしたことはなかったなぁ…と気が付いたので、忘れないうちに記事にしておこうと思います。

Dsc07827s はじめに断っておきたいのは、この記事はあくまで私の家族が経験したことを元に書いたもので、アメリカ全土の学校教育について調査したものではないです。
(アメリカ全土を比較する調査なんてしたら、教育学かなんかで博士論文が書けるかも…)

 アメリカでは義務教育の年限などの大まかな枠組みは国の法律で決められているけれど、他は州ごとに法律が違っていて、州が違えば学校教育の基準も違う。
 おまけに、同じ州内でも地域差があって、経済的に裕福でない地域では、州の基準を満たしていない(州どころか国の基準も満たせているかどうかも怪しい)公立学校もある。

Img_1251s 『義務教育での留年』の記事にも書いたのだけれど、アメリカの義務教育は日本の幼稚園の年長にあたるキンダーから、日本の高校3年にあたるハイスクールのシニアまでの13年間

 キンダー→エレメンタリースクール→ミドル(ジュニアハイ)スクール→ハイスクールの順番で学年が上がっていく。
 日本の学校は小学校が6年、中学校が3年、高校が3年と固定されているけれど、アメリカの義務教育ではエレメンタリースクールからハイスクールまで地域によって修業年限が違うので、エレメンタリースクールの1年生(1stグレード)から高校のシニア(12thグレード)まで通しの学年名で呼ぶ

 例えば、最初に渡米して住んだ市では、エレメンタリー6学年、ミドル2学年、ハイスクール4学年だったし、その隣の市は、エレメンタリー6学年、ジュニアハイ3学年、ハイスクール3学年だった。
 今住んでいる市は、エレメンタリー5学年、ミドル3学年、ハイスクール4学年。
(学年の割り振りは、スクールディストリクトで決まっていて、スクールディストリクトは大体市の単位で地域が決まっている。)

Img_1247s 義務教育はキンダーからハイスクールのシニアまでだけれど、学校(キンダーも含む)に通わなければならない年齢は州によって色々で、うちの子供が通っていた州では6歳~17歳までが義務教育の年齢でした。

 日本では4月1日までに満6歳に達した子どもが就学しますが、アメリカは州によってバラバラ。
 9月上旬というところもあれば、1月1日というところもあるし、11月が区切りという州もある。
(でも学年の年度のはじめは、大体8月後半から9月の頭で、2学期制。)

 以前の記事にも書いたように、アメリカでは飛び級制度も留年制度もあるので、同じ学年=同じ年齢ではない。
 ハイスクールの卒業年齢も、10代初めから20歳くらいまで色々。
1~2学年飛び級したり留年する子は多いので、16歳~20歳くらいが大体の卒業年齢。

 ハイスクール在学中に義務教育の年齢(学校に通わなければならない年齢)を過ぎてしまったら、ハイスクールを卒業(または課程を終了)せずに学校をやめること(ドロップアウト)ができる

Img_1476s ミドルスクール(ジュニアハイスクール)とハイスクールは単位制で、時間割が自分で組めるので、ハイスクールのジュニアになるまでにほとんどの単位を取得してしまって、ハイスクールのシニアになると学校に通う日数も授業の数も少なくできるので、大学に通ったり働きながらハイスクールに通う生徒もいます。

 ミドルスクールまでは(特別支援のクラスや習熟度別のクラスや選択科目もあるけれど)、全生徒がほぼ同じコース(同じカリキュラム)だけれど、ハイスクールになると、コースが細かく分かれてきます。

 アメリカのハイスクールは日本の高校のように進学校、普通高校、実業高校、特別支援学校などの区別がないし、トップや底辺などの地区別ランクもない
 義務教育なので、同じ学区の子は同じハイスクールに通います。

 ハイスクールでは、コースが幾つかに分かれていて、ビジネスコース(簿記とか経営などを選択科目で選べるコース)、エンジニアコース、コンピューター・サイエンスコース、理系コース、文系コース、アートコース、など将来の進学先や職業に結びつくカリキュラムを選ぶことができます。
の通っていたハイスクールには、車の整備を学べるコースもあって、学校の校舎内に整備場があったり、陶芸のクラスのための陶芸用のアトリエや窯などもあったりしました。
運転免許の取得のクラスもあったので、自動車運転の練習コースまでハイスクールの構内にあった。)
 一度コースを決めてしまった後で、気が変わって途中でコースを変えることも可能ですが、コースごとの卒業に必要な単位をとらなければならないので、それまで取っていた単位が必修の単位として無効になる(自由選択科目としてしかみとめられない)こともあります。

 子どものニーズと公立学校のサービスが合わなかったり、家庭の教育方針と合わないなど、住んでいる地域の公立学校に通わせたくない場合は、私立の学校(有料)に通うこともできるし、家庭で親(教師の免許なしでOK)や家庭教師などが教えるホームスクールを選択することもできる。

 ホームスクールは、州の出しているホームスクールのカリキュラムに沿って教えて、学年末に州の学力テストを受けて、進級できるかどうかが決まる。
 ホームスクールのカリキュラムは、年間どれくらいの時間どの教科に使うように規定はあるけれど、細かい時間割で決められていないので、丸1か月社会化だけ勉強して、次の月は算数だけ勉強したり、などの教え方の自由が効くという利点がある。

 家庭の事情でホームスクールで勉強していた子が、公立学校に通うようになったり、公立学校に通っていた子がホームスクールに切り替えたり、何年かおきに公立学校とホームスクールを行ったり来たりして、教育を受けることも可能です。
 1年間、家族であちらこちらを旅行しながらホームスクールで勉強して、翌年からは公立学校に戻ったり、する家族もいました。

 長くなってきたので、続きは次回に…

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2016年2月26日 (金)

今度は暴風雪警報?

041s ここのところ、OSのアップデートを試みているので、PCが使えず、記事は書き溜めて予約投稿にしているのだけれど、大雪になったので割り込み投稿。

(↑2月24日のお昼頃。
鳥の羽くらいのサイズの雪が降っているところ)

 先週末は気温が一気に上がって、雪が全部解けて、春っぽくなって来たなぁ~と思っていたら、2月24日から25日にかけて大雪が降った。

 24日の朝は雪も小降りで、気温が高め(0℃くらい)だったため、まだ雪も積もっていなくて、またすぐ融けてしまうんだろうなぁ…と思っていた。
 ところが、朝9時ごろから雪が強くなり、一片のサイズも鳥の羽くらいのサイズの雪が降るようになって、お昼ころには10㎝弱くらいは積もってしまった。

Dsc06578s(←24日の裏庭
こちらも大片の雪が降っているのが写っている
画像クリックで拡大)

 夕方5時頃、怪獣を学校に迎えに行くころまでには、積雪も20㎝位になってしまっていた。

 雪が積もったままでは車も出せないので、迎えの時間の40分前くらいからガレージ前の雪かきを始めた。

,,,,,( ;-"-)ノノ―E∴‥'*: ユキカキ

 車1台が通れる分だけの雪かきだったにも関わらず、湿った雪で重かったことと、一人で作業していたため、いつもより時間がかかってしまい、雪かきが終わったのがお迎えの時間丁度。
 家に入ってスマホを見たら、怪獣からの着信履歴が3件も…
 電話をかけて、今から出ることを伝えてすぐに車を出したが、降雪量が多くて次々に積もってくるので除雪が間に合わなかったのか道路に雪が残っていたし、気温が0℃くらいなので路面の雪もシャーベット状で、ズルズル滑りやすく、どの車もノロノロ運転をしていて渋滞。
 いつもの倍以上の時間がかかってしまった。
 おまけに怪獣を迎えに行く途中、運転している時にから電話がかかってきて、「スノーストーム警報(暴風雪警報)が出て退社するように言われたから迎えに来て~」と、言われたが、怪獣のお迎えの途中ということと、渋滞+ノロノロ運転なので、会社に着くまでは1時間以上かかることを伝えた。

Dsc06583s(←お向かいのお家の雪だるま
たぶん、子どもが作ったのだろうと思う)

 怪獣を拾っての帰り道、さらに運の悪いことに、上り坂で信号待ちのために止まったら、霙状の雪にタイヤが滑って進まなくなってしまった。

 怪獣が車を降りて押してくれたけれど進まず、

スベル~\(゚д゚;\________ズルズル__))))))))))))))

 4駆のモードをローレンジに変えて、後ろについていた車がはけるのを待ってから一度バックして再発進。
 やっと抜け出せた~

 怪獣を迎えに行って家にいったん戻ってから、今度はを会社に迎えに行き何とか無事に帰宅した。
ついこの間、高速で滑って危なかったので、今回は高速は使わずに帰った。)

086s(←2月25日の朝
前の日よりもさらに雪が積もっている)

 24日の夜、少しは雪の勢いは弱まった感じはしたが、完全にやむことはなく、相変わらず風は強く、ウィンターストーム警報は午前中いっぱい続いた。

 ネットで調べたら、怪獣の学校は午前は閉鎖、午後からは通常通りだった。
 怪獣は午後からテューター(個人教師)の予約があったのだけれど、学校の閉鎖が解除になったら、キャンセルの電話を入れさせることにして、の通勤に我が家で唯一雪道で乗れる車を使ってもらうことにして、朝、一家総出で雪かき

ワッセワッセ。゚。/ヾ(-ω-ヾ 三 ノ-ω-)ノ\。゚。 ユキカキ

083s(←25日の裏庭
生垣の常緑樹に雪が積もって枝がしなだれている)

 私と怪獣は、雪かき作業以外は家で缶詰状態。
 お昼くらいにそろそろ学校に電話してテューターの予約をキャンセルにしようと思っていたら、テューターから怪獣の携帯に連絡があって、キャンセルになったので助かった。

Dsc06588s(←出入り口にできた雪の壁)

 午後になってやっと住宅街の道路にも除雪車(といっても、道の左右に雪をかき分けるだけの車)が来て、道路の雪をよけてくれたけれど、道路からガレージに入る通路の出入り口に雪の壁ができてしまったので、また雪かきをすることになった。

 私は二日連続の重雪かきで、猛烈な筋肉痛と腰痛に悩まされたことは言うまでもない。

σ(TεT;)イテテ・・・

 もう、雪はこりごりだぁ~

 

 

 

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2015年9月21日 (月)

コミカレの入学手続き(怪獣)2

Img_0409s 前回の記事からの続き

 怪獣のカレッジ入学関連の記事もこれで4記事目。
手続きの流れだけを書いているつもりなのだけれど、随分長い。
この記事で入学関連のトピックは終わりになるといいなぁ…

 怪獣が行く予定のカレッジの新学期は9月3日スタート。
それまでに、
8月30日までに登録したクラスの授業料を払い、
8月31日にキャンセル待ちのクラスの登録とIEP担当のカウンセラーとの面接
9月2日に、障碍者サービスで配慮の種類の決定、
を、済まさなければならない。

 高校のシニアの時にIEPミーティングに一緒に来てもらった元ソーシャルワーカーさんに連絡して、9月2日の面接に同伴してもらえないかたずねたところ、OKと言う返事だった。
 「IEPの書類のコピーを送って」と言うので、スキャナーでスキャンしてPDFファイルにしてメールに添付して送った(15ページもあったので、2回に分けて送った)。

 登録しておいたクラスの授業料の払い込み期限は30日(日曜)だったけれど、オンラインで払い込みが出来なかった場合の事も考えて、カレッジの窓口の開いている28日にオンラインで振り込みをすることにした。

 オンラインでの振り込みは順調に進んでいたのだが、最後の確認のページを表示する段階で、(いつもの事だが)うちのインターネットの接続が突然切れた!

┌|゚□゚;|┐ガーン!!

 リロードするも、当然の様にページの有効期限が切れていて表示されない。よりによって、支払いの最中に切れるなんて…

(`△´#)モォ~

 仕方ないので、カレッジに電話して、どうすればいいのかきいた。
カレッジの人の指示によると、
「もう一度支払いのページに行って、やり直すしかない」
らしい、
「やり直すことが出来ない場合は、窓口で払ってください」
だそうだ。
私が
「2重払いになることはないのか?」
と、尋ねたら、
「大丈夫だと思う」
との返事。

 カレッジの人の指示通り、支払いのページに行ってやり直したら、
「払い込みが必要な項目はない」
と、メッセージがでたので、払い込み額などの確認は出来なかったが、支払いは済んでいるようだった。

Dsc05164s(←英語のクラスのテキストと課題図書)

 キャンセル待ちの登録が解禁になる31日は、朝6時頃に起きてオンラインサービスのページを開けたまま待機。

 7時になると同時に学生番号とパスワードを入れてログイン。
 保留のリストのうち一つのクラスに空きが出ていたので、早速登録。

(*^-゚)vヤッタネ♪

 朝一番の8時半に、IEP担当のカウンセラーと面接して登録の確認をして時間割が決定、その足で窓口に行って英語のクラスの授業料の支払いを済ませた。
(キャンセル待ちの登録は、登録当日に授業料を払わないと取り消しになる。)

 その後、大学構内にあるブックストアで、学生証の写真を撮って学生証発行の手続きを済ませ、教科書を購入。
 学生証は次の週の火曜日に大学の窓口で受け取れるということだった。

 9月2日には、元ソーシャルワーカーさんが面接の時間よりも2時間早く我が家に来て、受けたい配慮について打ち合わせをした。
 障害者サービスの面接では、高校の時に受けていた配慮が引き続き受けられるよう希望したが、宿題の提出期限を延ばしてもらうことは出来なかった。
 その他は概ね、高校の時のIEPの配慮と同じ。
週に1度、勉強をみてもらえるテューターをつけてもらえることになった。
 高校の時のIEPは一年通しての配慮がIEPで決められたが、カレッジは学期毎(時間割が変わる毎)に再度面接して配慮を決め直さなければならないらしく、ちょっと面倒だなぁ…と感じた。

 9月2日の面接も無事終わり、翌日からは新学期が始まった。
 の大学の入学手続きと比べると、怪獣のカレッジの手続きは(IEPがあったせいもあるけれど)面倒くさすぎ。
 IEP関連以外はの時と手順はいっしょなのだけれど、オンラインの手続きで学生番号が来るまで時間がかかったり、カウンセラーに会うのに予約が必要だったりで時間がかかった。
 どうせオンラインにしても大学に行って手続きしなければいけないなら、窓口の申請も受け付けてくれたらいいのに…
と、思った。

続きを読む "コミカレの入学手続き(怪獣)2"

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2015年9月18日 (金)

コミカレの入学手続き(怪獣)1

Img_0409s 1つ前の記事からの続き…

 カウンセラーとの面接後、障害者サービスのオフィスによって面接予約と必要な書類をききに行ったら、オフィスが閉まっていた。
 近くにいた職員らしき人にきいたら、今日は説明会で障害者サービスの職員は出払っているとのことで、次回来る時に出直すことにした。

 カウンセラーからIEPの書類は必要だろうときいていたので、カレッジの帰りに怪獣が卒業した高校のアドバイザーのオフィスに行ったら、ここも閉まっている。
 メインオフィスに行ったら、「アドバイザーのオフィスは、今週いっぱいは夏休みだ」と言うので、週明けの月曜日(8月17日)に再度行って、IEPの書類のコピーをもらった。

Img_0407s(←オリエンテーションでもらったUSBフラッシュメモリ)

 19日に怪獣に付き添ってオリエンテーションに行った。
もう大学生なのだから一人で行かせてもいいのではないかと思ったけれど、入学の申し込みの時に電話をかけさせた時の様子を見ていたら、1人で行かせるのはちょっと無理そうだったから。

 オリエンテーションは、最初は講堂で学校や手続きの説明などのプレゼンテーションを受けて、その後いくつかのグループに分かれて、校内の建物をざっと回ったり、一般教養のクラスの紹介をうけたり、メールアカウントやオンラインサービスの使い方など、5つくらいの簡単な説明を受けるとスタンプが貰え、それを提出するクラスの登録に進めるようになっていた。

 オリエンテーションは午後1時から始まったが、30分前に行ってチェックインが必要だったため、12時30分~5時までとまる半日かかってしまいました。

 21日には、IEP担当のカウンセラーと面接。
怪獣が9月から始まる秋のセメスターでは何単位取るのかときかれるも…
「…」
無言。

 仕方がないので私が12単位(フルタイムの最低単位)と返事。

 すると、カウンセラーが、フルタイムは無理だし、すでに英語のクラスは定員がいっぱいで登録できない。
と、言う。
登録は7月半ばから始まっているのに、早くカウンセリングに来ないから…ブツブツ
と、非難口調。

ヾ(-_-;) オイオイ...

私の心の声:(申し込んでも学生番号は来ないし、カウンセリングの日時はそちらの都合で決められたし…私たちにどうしろと?)

 私が、今登録出来るものだけとりあえず登録して、英語のクラスはキャンセル待ちは出来ないのか尋ねると…

 カウンセラーは、出来ないこともないけれど、保証はできない。
と返事。

 キャンセル待ちの英語のクラスの幾つかの時間割を考慮に入れながら、キャンセル待ちのクラスと時間がかち合わないように、カレッジ・サクセスのクラス(予定の組み方やノートの取り方や試験の準備の仕方など、効率的な勉強の仕方を指導するクラス。主に英語のレベルの低い子に勧められる。)のみを、ネット登録。
 英語のクラスに空きが出たら、英語のクラスを、
空きが出なかったら、数学のクラスを新たに登録することにして、
キャンセル待ちの英語のクラスをいくつか保留のリストに入れておいた。

 カレッジ・サクセスのクラスは8月30日(日曜日)までに授業料を払わないと、取り消し(キャンセル)になるので、大学の窓口で払うなら28日の金曜日までに、オンラインで払うなら30日までに払ってくださいとのこと。
(アメリカの授業料の仕組みについては→以前に書いた「アメリカの大学のクレジット(単位)と授業料について」の記事を参照)

 また、8月31日(月曜日)の朝7時からオンラインで、キャンセル待ちの登録が始まるので、保留のリストに入れてあるどれかの英語のクラスが空いたら、オンラインで登録するように指示された。
 登録の最終確認をするために、8月31日の一番早いカウンセリングの時間に予約を入れて、カウンセラーと会うことになった。

 IEP担当のカウンセラーとの面接の後、障害者サービスのオフィスに行って、IEPの書類の提出をして、配慮を決めるための面接の予約をした。
 時間割がまだ決まっていないと言うと、9月2日(登録最終日)の午前に面接に来るように言われた。

次回に続く…

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2015年9月15日 (火)

コミカレ(短大)の申し込み(怪獣)2

Img_0403s やっと、学校用のメールアカウントが出来て、次のステップはカウンセラーに会うこと。
 入学手続き担当の人の話によると、カウンセリング・オフィスに直接行けばOKらしい。

 メールアカウントを作ったのが金曜日だったので、翌週明けの月曜日(8月10日)の朝にコミカレのカウンセリング・オフィスに行った。

 オフィスのカウンターで、カウンセラーに会いたいと言うと、夏の期間は新入学の準備でカウンセリング希望者が多いので、月曜日と水曜日は予約した人のみのカウンセリングになっていると言う。

(  ゚ ▽ ゚ ;)エ-ッ!!

 入学手続き担当の人と話が違うじゃん…
と、思っていたら、私たちと同じようにアポなしで来た人がいて、
「折角来たのに、アポが必要ならウェブサイトや何かで明示しておくべきだろ!」
と、怒っていた。
怪獣の申し込んだコミカレは職業訓練のコースもあるため、社会人の申し込みも多く、仕事を休んだり抜けて来ている人もいるので、その人もそうだったのかもしれない。)

 仕方ないので、私たちは予約なしでもOKの翌日に出直すことにした。

 翌日朝にカウンセリング・オフィスに行って、必要と言われたACTのスコアをカウンターに提出して名前と学生番号を告げて、順番を待つこと1時間半。
 やっと、順番が来てカウンセラーに会うことが出来た。

 カウンセラーによると、ACTのスコアだと英語は大学英語ではなくて、大学英語準備クラスの一番下のレベルで6単位、数学はカレッジ・アルジブラ(代数?)のクラスらしい。
 ACTのスコアは怪獣がジュニアの時にうけたもの(約1年半前のもの)なので、プレースメントテスト(英語と数学のレベル分けのテスト)を受けてスコアが良ければ、英語のクラスはもっと上のクラスに入れると言われました。

 怪獣は言語の発達に遅れ(LD)があって、高校ではIEPを受けていたこと、いきなり大学の英語のクラスを取るよりは、準備のクラスからの方がいいのではないか…
と、話したら、

 普通ならこの後新入生のオリエンレーションを受けると登録に進めるのだけれど、IEPを受けていたら、オリエンテーションの後IEP担当のカウンセラーと会わないと登録ができない。
と、言われた。

(゚ロ゚;)エェッ!?

 この後、オリエンテーションに、IEP担当のカウンセラー?
と、驚いていたら、

 クラスの登録が終わったら、今度は障害者サービスに行って、授業で受けられる配慮の手続きを…
 と、説明が続く。

 とりあえず新入生オリエンテーションの予約を8月19日に、IEP担当のカウンセラーとの予約を21日に入れてもらった。

怪獣の入学にはまだまだ色々ありそう…

と、いうことで、次回に続く… 
 
 

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2015年9月12日 (土)

コミカレ(短大)の申し込み(怪獣)1

Img_0402s 今年の6月にハイスクールを卒業した怪獣

 職業援助プログラムや、企業の奨学金(企業がコミカレや専門学校の授業料を出してくれる代わりに、卒業後数年はその会社で働く)に申し込んでいたけれど、連絡がないので、恐らく選考にかからなかった模様。

 7月の中旬まで待って連絡がなかったので、高校の時に見学に行った近くのコミカレに入学の申し込みをすることにした。

 ここ数年、アメリカの大学は殆どがインターネットでの入学申し込みになっていて、怪獣の申し込む学校もオンラインの願書のみの受付になっていた。

 7月26日にインターネットで手続きをして、すぐに「願書を受け付けました」とメールで返事は来たものの、それ以降何の連絡もない。
 8月になっても学生番号も送られてこないため、クラスの登録などの手続きに進めないので、怪獣にコミカレのオフィスに電話をするように言った。

Dsc04128s コミカレの代表番号に電話をかけたのだが、怪獣は何の要件なのか上手く説明できずに…

「あ…う…」

と、言葉に詰まっているので、
急いでそこにあった紙に、
(英語で)“7月26日に申し込んだのだけれど、学生番号が届かない。どうしたらいいのか?”
と、書いて読ませた。

 電話の向こうの人が、入学手続き担当に繋ぎますと言ったようで、保留の音楽が流れ始めたらしいのだが40分以上経っても誰も出ない。

 仕方がないのでかけ直させて、今度は入学手続き担当に繋いでもらうように指示。
 やっと入学手続き担当に繋がって、上の“7月26日に…学生番号が…どうしたらいいのか?”を再度読ませる。
 電話の向こうの人がまたもやどこかに回線を回したらしく、保留の音楽が流れ始めた模様。
 待っていても埒が明かないと分かっていたので、電話を切ってまたかけ直しさせた。

 遂に3度目の正直で、手続きの説明が受けられたらしく、何やら長いこと会話をして指示を受けているようだった。

 3度目の電話が終わって、説明を受けた手続きを進めるように怪獣に言ったら、何をしたらいいのか分からないと言う。

(゚Д゚)ハアァ!?
「あんた、今説明受けてたじゃん。」

 説明が理解できなかったってこと??
分からんかったら質問すればよいのに…
怪獣のコミュニケーション能力を過信せずに、スピーカーフォンにして私も聞いておくんだったと激しく後悔。

 仕方がないので、私が再度電話をかけて事情を説明して、手続きのやり方を聞いた。
(電話の向こうの人は何度も同じ説明をさせられてウンザリしているようだった。)
 説明によると、クラスの登録はインターネットでするので、大学用のメールアカウントを作って後、カウンセラーに会ってやっと登録ができるらしい。
 手続きには学生番号が必要なので、学生番号を教えてもらい、その日のうちにメールアカウントを作って、後はカウンセラーに会うだけになった。

 学生番号がなくて、すったもんだした挙句やっと1ステップ手続きが進んでホッとした。
そして、メールアカウントを作った翌日、封書で怪獣の学生番号が届いた。

(。`Д´。)オイ!

 遅いよ!もっと早く送ってくれてたら、しつこく電話をかけなくて済んだのに…

長くなったので、
続きは次回に…

 

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2015年8月19日 (水)

日米の公平の考え方の違い

013s 小学3年で渡米して、今年無事ハイスクールを卒業した発達障害を持つ怪獣の10年間を振り返って思う事は、
「あっという間だったなぁ…」
という事と、
「学校のIEPのみで、特に療育や訓練には通わずに何とかなっちゃったなぁ…」
という事です。

 就学前、日本で通っていた公立の療育施設の所長さんに、
「この子は(底辺校や実業高校だったとしても)高校進学は無理でしょう。
せいぜい行けたとしても、高等養護学校(当時はそう呼ばれていた)でしょう。」
と、断言されていたのに、高校卒業のディプロマ(証書)※が取得出来てしまいました。

053s アメリカではハイスクールまで義務教育で、日本の様に受験はないし、障害を持った子どももよっぽど重度の子でない限り、普通の子の通う高校に通うという制度上の違いが大きく影響している事は確かだと思います。
 おそらく、日本だったら上記の所長さんが言うように、受験や面接で篩いにかけられて、高校入学も難しかったでしょう。

 日米の教育の最も大きな違いは、平等・公平についての考え方の違いから来ていると思います。

055s 日本では、平等・公平というと、一律に同じ待遇や同じ扱いを受けること(同一の条件)だと考えます。
 例えば、能力の差があっても、同じ教え方や同じ指導法でなければ公平ではない。
標準的な能力から外れた子に、教師が特別に時間をさいたり、便宜をはかるのは平等じゃないと考えます。

 アメリカでは、平等・公平とは同じ機会(可能性)が与えられることだと考えます。
 例えば、怪獣は言語の発達に遅れがあって、標準的な子と比べると読むスピードが遅いし、文章理解が苦手です。
 普通の子と同じテスト時間だと、どう頑張っても満点を取ることは不可能です。
 けれども、授業の内容自体は理解できているので、時間を延長してもらえば、満点を取ることは可能になって来ます。
 満点の取れる可能性を平等にするために、怪獣のテストの時間は1.5倍に延長されていました。

103s 怪獣の数学の偏差値は76。
一見数学のテストには時間の延長はいらないようにも思えますが、数学は文章題が多い(アメリカは計算機の使用が認められているので、単純な計算問題は殆どない)ので、テストの時間は延長されていました。

 クラスでも上位の成績の子にさらに時間延長なんて、日本だったら「狡い~」と文句が出そうですが、アメリカではハンディがあって便宜を図ってもらっている人に対して文句を言う子もいないし、白い目で見ることもないです。
 誰もが公平に機会を与えられるので、クラスメイトと競い合う必要はないからです。

007s アメリカの中学や高校は単位制で1人1人が自分で時間割を組むようになっています。
おまけに習熟度別のクラスなので、自分に合ったレベルのクラスを選らんでちゃんと努力をすればいい成績が取れるようになっています。
(偏差値はクラスの成績とは別の学力判定テストで算定されます。)

 普通とか標準の範疇に収まるなら、日本式の「一律同一条件」の平等・公平でも問題はないのだろうけれど、うちの怪獣は所謂標準には当てはまらない。
 標準に収まらないタイプの人にとっては、アメリカ式「機会の平等」の方が生活しやすいように思います。

●画像はボストンのフリーダム・トレイルの写真です

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