今学期、怪獣は基礎デザインのクラスを受講している。
教養のアート(人文?)の単位で必要なので取らせたのだけれど、私が受講したヒューマニティー(芸術全般を解説するだけのクラス)ではなくて、実技オンリーのクラスだった。
(↑スケッチブックやボード、画材などを入れるためのバッグby私作)
教科書を買えばいいだけのヒューマニティーのクラスと違って、画材や道具を買わなければならなかったし、画材や道具を入れる鞄も必要だったので、ナイロン・タフタを買ってバッグを作った。
(画材屋さんに専用のバッグも売っていたのだけれど、怪獣はデザイン専攻ではないため、今学期が終わったら他の用途にも使えるように大き目のトートバッグを作った)
先月下旬のこと。
怪獣が
翌日に提出の課題をやっていた。
(←パターンの原型)
課題は2インチ(約5㎝)四方の原型(元になるパターン)を縦横5個ずつ(25個)並べて、10インチ(約25㎝)四方の繰り返しデザインを作るもの。
怪獣が作業をするのを傍で見ていたら、
①5パターン×5パターン=25マスの枠をボードに鉛筆で書いて、②トレッシングペーパーで写した元になるパターンを一つ一つカーボンコピー(裏を鉛筆で塗りつぶして、表の図案をトレースして写す)したあと、③ペンで輪郭をひいて塗りつぶす、を繰り返していた。
(↑左:パターンの原型。
右:パターンの写しに使っていたトレッシングペーパー。)
まるで昔の漫画を描く作業みたいで、時間のかかる作業だなぁ…
と、思いつつ見ていた。
コピー機は使えないのか?と聞いたら、それをやったらチーティング(ズル・不正)だ、というので、気の毒に思ったけれどしょうがない。
しかし、一つ一つカーボンコピーして写す→ペン入れをする作業なので、はかどるはずもなく1時間で2~4つしか写せない。
私が寝るために2階に上がる時にもまだ作業を続けている。
翌日提出なので、こりゃ徹夜かなぁ~と思いながら、
「頑張れ~p|  ̄∀ ̄ |q 」
と、声をかけたら、
「絶対間に合わないY(>_<、)Y 」
と、パニックに陥る怪獣。
(↑課題になっていた3つの原型パターン)
話を聞くと、今写している原型の他にも2パターンあって、それも同じように25マスコピーして繰り返しの作品を仕上げなければならないという。
(25×3=75回の写し)
( ̄ヘ ̄;)ウーン
そりゃ~仕上がらんだろ~
いくら課題のために1週間時間が与えられていたとしても、75回も手で複写は多すぎる。
不審に思って、課題のインストラクション(手順)を見せてもらったら…
『原型になるパターンを100%でゼロックスして、カッターで切り抜いて(鋏を使うな)、糊付けしろ』と書いてある。
(原文ではゼロックス(Xerox)の部分は、固有名詞を表す最初の一文字のみが大文字だった。)
「怪獣~
ヾ(- -;)
コピー機使えって書いてあるぞ~」
英語でコピー機を使って複写することを、PhotoCopy(フォトコピー)というのだけれど、米語ではコピー機のメーカーの名前Xeroxを使うことも一般的。
Xeroxはコピー機を使った複写と同じ意味だということを、怪獣に説明した。
(↑仕上がった3つのデザイン
画像クリックで拡大)
Xeroxという言葉がわからなかったとしても、前後の『100%で…』とか『カッターで切り抜いて糊付け…』という言葉を見れば、フォトコピーするのかも…とわかりそうなものだけれど、発達障害のある怪獣は文脈からわからない言葉の意味を推察するのが苦手。
怪獣は、写す=手で写す、と勝手に解釈してしまったらしい。
(先生もXeroxなんて使わないでPhotoCopyと書いてくれれば良かったのだけれど…)
怪獣(夫もそうだが)と暮らしていると、このような誤解は日常茶飯事。
そして、本人も自分が誤解しているのを全く気が付いていないので、周りに確認することも質問することもない。
周りはわかっていると思うので、指示した通りのリアクションが帰ってこなくて混乱する。
それにしても、今回は75個全部手でコピーする前に気が付いて良かったね~
(^ー^* )
他にも、デザインの課題を提出する時にはトレッシングペーパーで覆って提出するらしいのだけれど、一番最初の課題を提出する日の前夜遅くになって、トレッシングペーパーがないと騒ぐ。
そんな夜遅くに画材を扱っているお店なんか開いているわけもなく、お菓子作りに使うクッキングペーパー(天板やケーキなどの型に敷いて、生地が型に張り付くのを防ぐ、ほぼトレッシングペーパーと同じ素材)で代用させた。
(アメリカのオーブンが大きくて、クッキングペーパーは約38㎝幅のロールで売っているので助かった。)
色々ハプニング続出のデザインのクラスだが、無事に乗り切れるのだろうか?
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